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シニア歯科 Senior

高齢犬の歯周病で
お悩みの飼い主様へ

当院にお越しになる患者さんの中には
「この前歯石を取ってもらったのに...」とおっしゃられる飼い主さんも珍しくはありません。

ハイシニア期の動物の場合は全身麻酔下での翌年の定期口腔内検診が出来るとは限らない為、この先の余生を出来るだけ不快感なく過ごして貰うための治療計画が必要となります。その為にはしっかりとした診断も然ることながらその子の生活環やホームデンタルケアの状況なども考慮して治療方法を考えて行きます。

例えば歯周病治療に於いては「グラグラして抜ける歯を抜く」のと「抜かなければいけない歯を抜く」のでは結果は大きく異なってきます。全身麻酔までして治療したのに前者では治癒しない事も多く、難易度は高くなりますが根治には後者の治療が必要となります。

当院では飼い主さんの要望に出来るだけお応え出来るように「高齢だからと出来ない」とお断りする事は極力せずに「出来るご提案」をさせて頂く様に努力しています。
大切なご家族との一日一日を大切に過ごして貰える様に...

愛猫の口内炎で
お悩みの飼い主様へ

愛猫の歯肉口内炎(尾側口内炎)は激しい痛みや流涎、食欲低下を伴う難治性の疾患です。
発症の原因は不明な点も多く複数の要因が関わっていると考えられています。

治療は完治目的の早期の全臼歯抜歯もしくは全顎抜歯手術が第一選択です。
ステロイド剤などにより一時的に症状は軽減しますが完治はせずに再発を繰り返していきます。そしてステロイド剤の投薬感覚が短くなり将来的にはステロイド剤は効かなくなり糖尿病などの副作用ばかりが目立つようになります。さらにステロイド剤の投与期間が長ければ長いほどその後に行う外科手術の成績は悪くなります。 猫ちゃんの歯肉口内炎は内科治療ではなく早期の外科疾患となります。

歯科診療 Dental Clinic

当院には関西全域から患者様が来院されます。その多くがワンちゃん、ネコちゃんの歯周病に関連することで、当院では毎日のようにワンちゃん、ネコちゃんの歯周病治療をおこなっております。歯周病というと口臭や歯肉の腫れと思われる飼い主さんも多いですが、放置していると歯を支える顎の骨が溶けてしまい全身の感染症へと移行する事も珍しくはありません。ワンちゃん、ネコちゃんのお口のトラブルに関しては安心して当院へご来院ください。

歯周病治療について

歯周病治療を行う過程において当院では口腔内レントゲン検査は必須となります。骨折の治療にレントゲン撮影が必要である様に、同じく骨の病気である歯周病に於いても適切な診断・治療を行うための口腔内レントゲン検査は避けて通る事は出来ません。

更に当院の特徴として、日本の動物病院では数少ないマイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使用した歯科治療を実施しています。マイクロスコープを使用する事により、従来に比べてより正確で丁寧な治療が可能となります。

マイクロスコープで
目で見えない菌を除去します

顕微鏡(マイクロスコープ)を使った歯周病治療

昔は歯周病の原因は歯石であると言われていましたが、現在では数種類の歯周病原菌がつくる”バイオフィルム”という頑固な薄い膜から染み出る毒素が原因ということが解っています。したがって歯周病治療はこの膜をいかに除去して再発を防ぐかが鍵になります。ところがこの膜は非常に頑固で薬もほとんど効きません。治療は膜を機械的に掻き出すことが主体となりますが、歯周ポケットが深くなると的確に器具を入れることはできません。

顕微鏡(マイクロスコープ)を用いると器具を的確に入れることができるだけでなく、肉眼では見えなかった感染源を見つけて除去できるようになります。

顕微鏡歯科治療のメリット

マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)とは、従来人の眼科や脳神経外科などの手術で使用されていた顕微鏡を歯科用にしたものです。特に動物の口腔内は狭く暗いため肉眼で治療を行うには限界があります。しかしマイクロスコープを使えば肉眼の3~20倍まで拡大して患部を確認することができるため精密かつ正確な治療が可能となります。

無麻酔歯石除去について

賛否両論ある愛犬に対する「無麻酔歯石除去」については
「法律上の観点」「モラルの観点」「獣医学上の観点」の
3つの観点から考える必要があります。

  • 1. 法律上の観点

    獣医師を管轄している農林水産省では「歯垢、歯石除去の際に出血などの危害を及ぼす行為は診療業務に相当する」と定義されています。
    また、獣医師以外の者(動物看護師、トリマー、医師、歯科医師など)が飼育動物に対して業務として治療を行う行為は獣医師法違反となります。

  • 2. モラル上の観点

    無麻酔で愛犬の口腔内に刃物であるスケーラーを入れるにあたって「痛み」や「恐怖心」を与えずに行う事は不可能です。また心臓病やヘルニアなどに罹患している動物にとって血圧上昇や身体を強ばらせる行為は病態の悪化を招く原因になります。

  • 3. 獣医学上の観点

    そもそも何故歯石をとるのでしょうか?
    目的は「治療」であり、その内容は細菌の住処をなくし炎症や出血を抑え深くなった歯周ポケットの改善となります。歯周ポケットや歯の裏側など目に見えない部位の歯石を取ることの出来ない処置には何ら意味がなく歯周病自体を悪化させる行為となります。

以上の3点からも無資格者が無麻酔下で行う治療にはならない見た目だけを
綺麗にする愛犬のスケーリング行為は正当化されません。

予防歯科 / 歯科検診 Dental Checkup

人間の赤ちゃん同様に仔犬の「歯科検診」はとても大切です。
乳歯が残っている場合は、そのうち抜けるだろうと様子を見ずに必ず専門の獣医さんに相談しましょう。判断が遅くなると歯並びは一生治りません。
本来は乳歯が抜けた後に永久歯が生えて来るべきです。乳歯が抜けないうちに永久歯が生えてくると歯並びが悪くなり様々な障害を引き起こします。

歯科検診のタイミング

1. ペットが家に
やってきたらすぐに
  • 乳歯のチェックによりフードの指導
  • ホームデンタルケアの指導
2. 生後2~3カ月齢
  • 乳歯が正しい位置に生えているかや噛み合わせの異常が無いかなどのチェック
3. 生後5カ月齢
  • 乳歯から永久歯への生え変わりが正しく出来ているか、歯の数や形などをチェック
  • 乳歯が残っているのに横から永久歯が出だしたら直ぐに来院して下さい

(この時期のタイミングは非常に大切です)

4. 生後7~12カ月齢
  • 仔犬時の最終チェックをします
5. 生後12か月齢以上
  • 年に一回はお口のチェックに来院下さい。
  1. 上顎と下顎にみえる細い歯が乳歯の犬歯です。乳歯が残っているため、永久歯の犬歯は正しい位置に出ることができません。直ちに乳歯抜歯処置が必要です。
  2. 適正時に乳歯が抜けずに永久犬歯が前側に出てしまっています。下顎犬歯が上顎に当たっており直ちに矯正手術が必要です。

その他各種診療 Medical Service

当院では歯科診療だけでなくその他各種診療もおこなっております。
僕は町の獣医さんとして、外科・内科・整形外科・腫瘍科・眼科・皮膚科・小児科・産科・歯科・神経科など全て一人で診察しています。

方針として「病気に向かい合う」のではなく「飼い主さんの気持ちに寄り添う獣医療」と言う考えの元に日々の診療にあたっています。病気の診断にCT検査やMRI検査などが必要であっても、その先の治療に結びつく検査なら積極的に飼い主さんに勧めますが診断を付けるだけの検査なら無理には勧めません。

それは大学病院の獣医師じゃなく、町の獣医さんの仕事だからです。
常に自分のワンちゃんやネコちゃんがその動物の立場ならどうするかを考えて飼い主さんに治療法を提案しています。

また、遠いところわざわざ僕の所まで来て頂いてる飼い主さんの期待に添える様に日々の努力は惜しまない様にしています。もちろん全ての病気に精通してる訳ではないので、自分で手におえない病気はネットワークを通じて専門の先生にお願いする事もあります。

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