シニア犬の夜鳴き考
- 2025.08.15
- BLOG
犬のサルコペニア・フレイルと認知症
「足腰が弱ってきた」「夜中に落ち着かない」…
これらは単なる老化ではなく、サルコペニア(筋肉減少症)やフレイル(虚弱)、そして認知症が関係しているかもしれません。
サルコペニア・フレイルとは
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サルコペニア:加齢や病気で筋肉量が減り、体の機能が低下した状態。
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フレイル:筋肉量の減少に加え、活動量・栄養・認知機能などが全体的に低下している状態。
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健康 → サルコペニア → フレイル → 寝たきり・介護状態 へ進行します。
犬の認知症には種類がある
犬の認知症(認知機能不全症候群)は、主に次の2つのタイプに分類されます。
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アルツハイマー型様認知症
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脳内の異常タンパク質沈着や神経細胞変性が主な原因
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徐々に記憶・学習・行動に変化が現れる
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血管性認知症
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脳の血流障害や小さな脳梗塞の蓄積によって起こる
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高血圧、心臓病、動脈硬化、糖尿病などの循環器系・代謝性疾患と関連
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発症や症状の進行が階段状になることも
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犬の場合も高齢化や慢性疾患の増加に伴い血管性認知症の関与が疑われるケースが増えています。
サルコペニアと認知症の悪循環
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筋肉量減少 → 活動量低下 → 脳への刺激減少 → 認知症進行
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認知症進行 → 活動量低下 → 筋肉減少加速
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血管性認知症では、筋肉や心臓・血管系のトラブルが背景にあることが多く、サルコペニアとの関連が特に強い
飼い主さんが気づきやすいサイン
サルコペニア・フレイルの兆候
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足が細くなった、背中が丸くなった
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階段やソファに登らなくなった
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散歩で立ち止まる回数が増えた
認知症(特に血管性)の兆候
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昼夜逆転
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家の中での徘徊、一点を見つめる
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飼い主を認識しづらくなる
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急に動けなくなる、ふらつく(脳血流の変動が関係することも)
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トイレの失敗が増える
予防・改善のポイント
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適度な運動:関節に優しい短時間散歩、軽い坂道歩行、バランスボード運動
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脳トレ:おやつ探しゲーム、新しいコース散歩、簡単なコマンド練習
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栄養管理:高品質タンパク質なオメガ3脂肪酸(脳と血管の健康にも◎)
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循環器ケア:高血圧・心臓病・内分泌疾患の早期発見と管理
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生活環境調整:滑らない床、段差解消、夜間照明設置
当院でできるサポート
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筋肉量測定・体力評価
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認知症スクリーニング(行動チェック・神経学的評価)
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血圧・心臓検査による血管性リスク評価
💡 まとめ
サルコペニア、フレイル、認知症(特に血管性)は互いに影響し合い、進行を加速させます。
早期発見・早期対応が、愛犬の“自分らしい時間”を長く保つカギです。
「最近ちょっと変わったかも…」と感じたら、お気軽にご相談ください。
夜鳴きに対しても従来の睡眠導入剤ではなく今の時代は良いお薬もあります。
